あまりパッとしない1台3役。シャープの除湿機「CV-EF120」

シャープ CV-EF120



SHARP シャープ プラズマクラスター 除湿機 CV-EF120

なんとも微妙な位置付け

この「CV-EF120」は、2014年度モデル「CV-DF100」の上位機っぽい位置付けのモデルです。

型番が「CV-DF」→「CV-EF」へと変わっているのは、もちろん年次の問題だと思われますが、型番の数字が「100」→「120」へと増えているところを見ると、何となく上位機種のような感じがします。

実際、2014年モデル「CV-DF100」と比べると、除湿能力が9〜10リットル→11〜12リットルへと増えています。

ただ、この2機種は本体の大きさは同じです。重さは、この「CV-EF120」の方が重たいですが、その差はわずか200グラムだけです。

パッと見、見た目もかなりの相似形です。

、、、。

これ、本当に新しいモデルなのかな?

という印象をなかなかぬぐい去ることが出来ません。

5メーター離れたところからだと、この2モデルを見分けるのはメーカー関係者以外は不可能なのではないでしょうか(たぶん)。

もちろん、除湿能力が高いこの「CV-EF120」の方が使い勝手は良いとは思うのですが、本体サイズが同じ=タンク容量が同じなので、タンクが満水となるまでにトータルとして除湿出来る水分量は同じです。

いやいや、除湿能力が高いということは、それだけ早く水分を吸収出来るということだから、やっぱりこの「CV-EF120」の方が優れているのでは?

という感じもしますが、2kg相当の衣類の乾燥時間で見ると、2014年モデル「CV-DF100」が約80分なのに対し、この「CV-EF120」は約75分と5分しか早まっていないのです。

、、、。

5分だとしても、早いほうが良いよね?

うん!そうだよね!

と前向きに考えたいところですが、なにしろ早さを追求するとなると、2kg相当の衣類で50分を切ってしまったりするのが、現在の除湿乾燥機の世界だったりします。

80分を75分に縮めたくらいだと、タイム的には正直言ってそれほど目立ちません。

しかし、その分消費電力については優れていて、この「CV-EF120」は2kg乾燥時でも400Whを切ると思われます。乾燥時間が50分を切るようなスピードタイプは消費電力量も500Whや、モデルによっては600Whになったりするので、そこまで慌てて乾かさなくても大丈夫という場合は、消費電力の少ないこの「CV-EF120」のようなタイプを選ぶのもアリという気もします。

ただ。

乾燥時間がこの「CV-EF120」より5分だけ遅い2014年度モデル「CV-DF100」は、実は消費電力量も少なく何と300Whを切るほどです。

乾燥を急ぎたいなら75分は見劣りしてしまうし、省エネに徹したいなら昨年モデルの方が優れているのです。

、、、。

うーん。

悩ましいところです。

貧弱な空気清浄機能

この「CV-EF120」は昨年モデルに引き続き「空気清浄機」としても使用出来るようになっており、大型のHEPAフィルター(と脱臭フィルター)を搭載しています。

ただ、8畳の清浄時間は約18分となっていて、8畳で10分を切ることが珍しくないメインの空気清浄機と比べてしまうと、だいぶ風量が少ないことに注意が必要なところも昨年モデルと同様だったりします。

空気清浄機能の消費電力などが昨年モデルと同じなので、もしかすると空気清浄機能については、完全に昨年モデルと共通なのかもしれません。

まとめ

そもそも昨年モデル「CV-DF100」自体が、そこそこの除湿性能と貧弱な空気清浄機能を併せ持つという何とも微妙な製品だっただけに、そこから少し除湿能力を増やして、その分だけ消費電力が増えちゃった、という感じのこの「CV-EF120」が、見違えるように魅力的な製品となる要素はあまりありません。

一応、「イオンモード」という除湿や、空気清浄をせずに、プラズマクラスター発生装置としてのみ機能する単独のモードが追加されていて、除湿乾燥+空気清浄+プラズマクラスター発生の1台3役をこなせる製品と考えることも不可能ではありません。

ただ、そこまでしてプラズマクラスターにこだわりたい場合は、この「CV-EF120」に搭載されている補充の効かない「プラズマクラスター7000」ではなく、プラズマクラスター発生ユニットが交換出来る「プラズマクラスター25000」を搭載している製品を選んだ方が良いような気もします。

そこそこの除湿性能と貧弱な空気清浄機能、そしてイオン発生量の少ないプラズマクラスター7000の効果を最大限に発揮させるためには、なるべく狭い空間でこの「CV-EF120」のスイッチを入れるようにした方が満足度が高まるのかもしれません。

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