パナソニック F-YHKX120
パナソニックの誇るハイブリッド除湿機の2014年モデルです。
Panasonic 除湿機・除湿乾燥機 ハイブリッド方式除湿乾燥機 シルバー エコナビ ナノイー F-YHKX120-S
圧倒的な乾燥スピード
この「F-YHKX120」は、2kg相当衣類の乾燥時間で、最速約43分と同クラスの他社の製品を寄せ付けない圧倒的な高速乾燥能力を誇ります。
なにしろ、同クラスの製品では乾燥時間が60分を切る製品すらもマレなのです。唯一(たぶん)、コロナのハイパワー除湿乾燥機「CD-H1814」が2kg乾燥で46分とかなり肉薄していますが、この「CD-H1814」の除湿能力は18リットル/日とビッグサイズなので同列に扱ってはいけないのかもしれません。
ただ。
このパナソニックのハイブリッド除湿機の高速乾燥については、昨年モデル(F-YHJX120)も、そのまた昨年モデルでも同じです。同クラスのライバル製品が追いついてこないのを良いことに、あぐらをかいちゃってるんじゃないかという疑惑も生じてきそうですが、実はメーカーもこの「最速」の称号を守るために、かなり無理をしているかもしれないという気もしないでもありません。
最速46分乾燥を行う「速乾モード」の消費電力は725W(60hz)に達します。
ところが、運転モードで「速乾モード」の1つ下となる「標準モード」の消費電力は255W(60Hz)までグッとというより、ガクン、いやドカンと急降下するのです。
725W→255W。
実に60%以上の消費電力カットです。
メーカーは、”省エネ運転”の「標準モード」として、「消費電力量で約50%削減」とまるで標準モードの消費電力が少ないかのようにアピールしていますが、単純に「速乾モード」の消費電力が高過ぎるのでは、、、という感じは否めません。そもそも「標準モード」が省エネ運転というのもちょっと無理があるのではないでしょうか。
もともと優れた基本性能
だいたいの話、この「F-YHKX120」の「標準モード」での2kg衣類乾燥時間は、65分(消費電力量260Wh)とそれほど遅くはありません。
ライバル製品、コロナ「CD-H1014」が59分(630Wh)、三菱電機「MJ-120GX」が64分(411Wh)、シャープ「CV-DF100」が約80分(293Wh)、、東芝「RAD-CD100X」が約85分(290Wh)という2kg衣類乾燥時の最速運転時間と消費電力量と比べると見ると、はっきり言って相当優れているのではないかという感じがします。
それにもかかわらず、その「標準モード」を上回る「速乾モード」を備えているのです。
たとえ、標準モードの2倍以上の電力を要しようとも、乾燥時間をさらに22分短縮してくる豪腕ぶりを見せられると、ライバルメーカーもこの「F-YHKX120」に追いつくためには、掟破りクラスの無茶なことをしなければならないかもしれないという恐怖を抱いているのかもしれません。
「最速」の称号を何としてでも守り抜こうとでも思える、パナソニックのこの意地の張り方には訳の分からなさを感じつつも、とりあえず頭を下げたくはなります。
そして、この「F-YHKX120」は驚異の高速乾燥だけでなく、基本的な性能も侮り難いものがあります。
原理は不透明な感じもしますが、1kg単位で衣類の量を見分けて乾き具合に合わせて運転調整をするという「エコナビ」を搭載しているので、衣類乾燥が終われば当然運転を自動で停止してくれます。
さらにこの「F-YHKX120」は、運転を停止した後も、再び湿度が上昇し、せっかく乾燥した衣類が再び湿ったりしないように室内の湿度を保つ「カラッとキープ」という機能も搭載しています。
幅165cmの広範囲に送風するワイドルーバー、ワイド、スポット、ウェーブ、下向きと多彩な送風モード、内部乾燥機能や切タイマーなど機能面も充実している上、メーカー必殺のイオン兵器「ナノイー」による脱臭効果も期待出来ます。一般家庭では難しいかもれませんが、6畳の密閉空間で動かせば除菌効果だって期待出来るようです。
過剰とも思える高速乾燥モードを搭載しつつ、押さえられるところは押さえてくる相変わらず優秀な除湿乾燥機と言えそうです。
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