パナソニックの空気清浄機ラインアップ(2016年1月)

パナソニックは「より良い生活、より良い世界」を創造するというスローガンを掲げています。

なるほど、確かに旧モデルより「少し」良い製品、他社より「少し」機能のある製品を作ることにかけては、国内屈指の能力をもつメーカーと言っても間違いではなさそうです。革新性はなくとも、無難な製品をきっちりと仕上げてくる、そんな安心感のある家電の老舗パナソニックの空気清浄機ラインアップです。

加湿空気清浄機

F-VXL90

(2015年モデル)→詳細ページ

0.3μmまで感知する高感度センサーをはじめとして5種類にも及ぶセンサー類、花粉撃退モードや留守掃除運転などの多様な運転モードを搭載し、業界屈指の機能性を持つと思われるパナソニックの加湿空気清浄機の最上位モデルです。最大風量8.7㎥/分、最大加湿量は驚きの870ml/hとパワーも兼ね備えており、一般家庭向けの加湿空気清浄機として性能や機能に露骨に文句をつけられそうなところはさすがに見当たりません。もちろん、デカいし!(幅398×奥行268×高さ640mm)、重いし!(11.8kg)、値段も高い!(7万円オーバー)、という悲鳴をあげることはたやすく出来そうです。

F-VXL70

(2015年モデル)

「広々とした空間にぴったり」という加湿空気清浄機のNo.2モデルです。最上位モデル「F-VXL90」 のキャッチコピーが「広々としたリビングに最適」となっているのを見ると、「広々とした空間」>「広々としたリビング」という解釈をもとに、もしかして下位モデルながら、この「F-VXL70」の方がより広い空間をターゲットにしているのではないか!と感じてしまったりするのですが、もちろんそれは錯覚です。適用畳数は最上位モデル「F-VXL90」の40畳に対し、この「F-VXL70」は31畳とだいぶ劣っています。まあ当然です。パワーも最大風量も6.7㎥/分、最大加湿量も700ml/hと適用畳数に応じてダウンしています。ただ、違いはその適用畳数(=パワー)だけなので「フムフム、31畳じゃちょっと狭いね、ウォッホン」という豪邸住まいの人以外は、この「F-VXL70」でも十分使える製品だよね!と考えることは出来るでしょう。

F-VXL55

(2015年モデル)

なんとなくプレミアム感のある上位2機種のすぐ下にランクしているこのモデルが、実質的な普及モデルということになるんじゃないのかな?というこちらの勝手な予想をあっさり裏切ってくれるのがこの「F-VXL55」です。
上位モデルとほぼ同じような機能、フィルター構造を持ち、最大風量は5.4㎥/分、最大加湿量は500ml/時とそこそこのパワーもあります。しかし、この「F-VXL55」には「ニオイセンサー」がありません。しかし、意外なことに明かりを感知する「照度センサー」はあるのです。これは、この「F-VXL55」が「快眠環境サポートモデル」と銘打たれて、寝室向けのモデルとされていることと無関係ではなさそうです。寝るときにはニオイも気になるような気もしますが、コストやコストやコストなどを総合的に勘案した結果、ニオイセンサーは「いらないね!」というのがメーカーの結論のようです。

F-VXL40

(2015年モデル)

「お子さま応援モデル」という驚きのオトナお断りキャッチコピーの製品です。確かに外観もポップな感じで「お子さま」感の演出には成功している感じです。最大風量は4.0㎥/分、最大加湿量は350ml/時とパワーも「お子さま」向けと言われて納得できるレベルにおさめられています。しかし、フィルターは集塵と脱臭が一体型となっているランクダウンしたもので、フィルターの交換頻度も上位モデルの10年→5年と早まっています。パナソニックの空気清浄機の中で集塵と脱臭のフィルターが一体型となっているのは、この「F-VXL40」だけで、もしかするとフィルター性能は最低ランクなのかもしれません。さらに、ちゃんと脱臭はしますが、ニオイセンサーは非搭載となっているので、たとえば突発的なニオイが発生しても反応はしません。「お子さま」がニオイに敏感な場合は注意が必要なのかもしれません。

F-VKL20

(2015年モデル)

他の空気清浄機とは一線を画す独自形状をしたタワー型をしています。しかし、その外観に恐れをなす必要はまったくありません。なぜならこの「F-VXL20」は、ニオイセンサーもなければ、エコナビもナノイーもないという、シンプル設計の製品だからです。おまけに、最大風量1.9/2.0㎥/分(50/60Hz)、最大加湿量300ml/時とパワーもぜんぜんありません。ただ、パナソニックの空気清浄機シリーズの中で、唯一アロマ運転が可能という特技を持っています。といっても、アロマを含ませたコットンorティッシュを入れるトレイが付いているだけなので、やっぱりそれほど驚く必要はありません。

F-PXL55

(2015年モデル)

すっかり日陰者扱いされている感じのある「空気清浄専用」モデルです。当然、加湿は出来ません。おまけに、上位モデルはおろか「お子さま」向けの「F-VXL40」さえにも搭載されている「pm2.5解析プログラム」もありません。しかし、ホコリセンサー&ニオイセンサー、おまけに照度センサーも備えている本格派だったりもします。フィルターも加湿機能付きの上位モデルには劣るものの、集塵と脱臭セパレートタイプになっていて交換目安も10年と長寿命です。5.5㎥/分という最大風量はわずかながら加湿機能付きモデル「F-VXL55」を上回っており、加湿機能付きモデル「F-VXL55」がニオイセンサーを搭載していないことを考えると、空気清浄能力はこの「F-PXL55」の方が高いと言えるかもしれません。

F-PDL30

(2015年モデル)

ポップな本体カラーはお子さま向けモデル「F-VXL40」を彷彿とさせます。しかし、この「F-PDL30」には加湿機能はなく「空気清浄専用」モデルです。さらに肝心の空気清浄能力についても、最大風量が2.7/2.8㎥/分(50/60Hz)という非力さではそれほど多くは望めないでしょう。また「エコナビ」も「ナノイー」も無いのは別に構わないとしても、ホコリセンサーが無いというのは空気清浄機としてどうなのでしょうか?ニオイセンサーはあるので、悪臭が発生しそうな場所に設置すると効果を発揮してくれるのかもしれません。ただ、やはりパワーが無いので相当ピンポイントに設置する必要がありそうです。

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