ラインアップに数多くのキャニスター掃除機を揃えているアイリスオーヤマですが、その中でもシンプル=低価格なクリーナーです。
この「IC-C102」はサイクロンクリーナーということになってはいますが、この「IC-C102」のサイクロン機構にはダイソンのものに代表されるような、ゴミと空気を細かく分離していくようなプロセスはありません。ガッと吸い込んで、ダストカップの中をグルグルっとして、バスっとフィルターでゴミをこし取る構造となっています。もしかするとダストカップの中ではそんなにグルグルっとしてもいない可能性もありそうです。紙パック式の掃除機の紙パックが頑丈なダストカップに置き換わっていると考えた方が近かったりするのかもしれません。
ただ、それで何かマズイのかというと、まあそんなこともありません。
要はゴミを吸って、吸ったゴミを片付けることが出来れば、掃除機として求められる仕事は果たしていると言えるでしょう。
しかし、ゴミを吸い込むこと以外のプラスアルファの何かをこの「IC-C102」に期待することは難しいかもしれません。
なにしろこの「IC-C102」に搭載されている機能は限られています。持ち手のところで吸引力の切り替えは出来ますが、それは持ち手にある物理的な穴を開閉することで吸い込んだ空気の一部が穴から漏れ出し、結果として吸引力が落ちるという、だいぶ昔からあるアナログタイプの機構です。それ以外に操作出来るのは本体にある電源ボタンのON/OFFだけという、実にシンプルな構成を見ると、掃除機として求めらる仕様をミニマムで実現している製品と言えるかもしれません。
運転モードなどはありませんし、LEDライトもアイドリングオフ機構もセンサー類なども、もちろんありません。正直なところ、吸引力そのものもそれほど強くありませんし、床用ブラシには回転ブラシも無いのでカーペットに絡み付いたゴミの掻き込みなどは難しいかもしれません。
付属ノズルの「すきまノズル」は先端を回転させることでノズルに装着されたブラシを出すことが出来る、ちょっと便利なものですが、びっくりするほどのものではもちろんありません。
ただそれもこれも、この「IC-C102」の本体価格が実勢価格で10,000円を軽々と下回っているということを考えれば、納得できるかもしれません。
万能の掃除機では全くありませんが、よく考えた上で割り切って使う分には、使いどころがありそうな製品と言えそうです。
■IC-C102のスペック
発売 | 2019年6月 |
タイプ | サイクロン式 |
集じん容量 | 0.6L |
吸込仕事率 | 200W |
消費電力 | 1000W |
運転音 | - |
サイズ(本体) | 幅240×奥行341×高さ281mm |
重さ(本体) | 約3.6kg |
重さ(標準) | 約4.8kg |
付属品 | すきまノズル |
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