個性はなくても確かにハイエンドモデル。日立の扇風機「HEF-DC5000」

あまり特徴が少ないという日立の扇風機ラインアップの先頭に立っているのが、ハイエンドモデルであるこの「HEF-DC5000」です。



日立 扇風機 DCモーター リモコン付き HEF-DC5000

ザ・扇風機とでも言えそうなこの「HEF-DC5000」の外観に文句をつける人はまずいないでしょう。旧モデル、そのまた旧モデルから受け継がれているブレない没個性感はこのモデルでも健在です。

キャッチコピーもふるっています。

「DCモーター搭載、ハイエンドモデル」

カタカナにして機械的な音声で読み上げてもらうのが、ぴったり来るようなクール過ぎる文面です。今さら最上位モデルがDCモーター搭載をウリにしてくるとは、よほど他に目立った機能が無いのだろうと考えてしまいますが、実はそれは正解です。

首を真上に向けてサーキュレーターとして使用することが出来たり、組み立てが不要だったりしますが、これは旧モデルから引き続きとなっている特徴です。唯一の新機能としてリモコンで首の向きを変えることのできる「こっち向いてボタン」が搭載されていますが、これが驚きの機能ではないことはメーカーも認めると思います(たぶん)。

なにしろ特徴的なのは他のメーカーがこだわることの多いデザインや羽根の構造などについては、ほとんどスルーだということです。

そこをスルーでいいのか?!

と、高級扇風機市場を開拓してきた新興メーカーなどからは強烈に突っ込まれそうですが、メーカーに何かポリシーがあるのか、それとも単に扇風機の開発にあまり関心がないのかのどちらかということなのでしょう。

ただ。

ではそれで製品として何か問題があるのかというと、まったくそんなことはありません。

温度センサーを利用した自動運転などの十分すぎるほどの運転モードと風量を備え、リモコンも付き、ちょっと本体は大き目ですが、サーキュレーターとしても使用することも出来ます。もちろん、はやりのDCモーター搭載によって消費電力も抑えられています。

これ以上、何を扇風機に求めるのか?

奇をてらわない、それが王道!(ドーン!:効果音)

と、メーカーはひとことも言っていませんが、まあそんな感じなんじゃないかと思われます。

それならいっそのこと毎年同じようなモデルを出すのを止めれば良いのにと思いますが、そこはまた大組織的な事情があるのでしょう。

時代を変えるような画期的な製品とはまったく思えませんが、特に文句もつけるところも見当たらないという実に無難な製品と言えるでしょう。

■HEF-DC5000のスペック

サイズ幅371×奥行360×高さ810〜1100mm
重さ約5.2kg
羽根の枚数8枚
消費電力最小2.0〜最大21W
風量調節8段階
風量最大42㎥/分
風速最高175m/分
首振り左右45°/75°/90°

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