取り立てて目立った特徴の無い、良く言えばスッキリした外観をしています。この「KC-L50」の後継モデルとして「KC-N50」が既に登場して来ていますが、仕様に違いはありません。
シャープ 加湿 空気清浄機 プラズマクラスター 7000 スタンダード 13畳 / 空気清浄 23畳 2019年モデル ホワイト KC-L50-W
この「KC-L50」は、空気清浄機として無難な印象の見た目と同様に、性能的にも特に突出したものはありません。
それどころか、搭載されているシャープ必殺のプラズマクラスターは最低レベルの「プラズマクラスター7000」で、空気の汚れを検知するセンサーについても、ニオイに反応する「ニオイセンサー」は付いていますが、ホコリや花粉などに反応する「ホコリセンサー」は付いていません。
まあ、メーカーのシャープからもはっきり「エントリーモデル」と位置づけられている製品なので、この「KC-L50」に特別高い性能を期待するのはハナからお門違いということも出来るでしょう。
そんなこの「KC-L50」ですが、数ある空気清浄機の中でも、なかなか高い人気のあるモデルとなっています。性能にあまり期待しないということであれば、なにもこの「KC-L50」にこだわる必要もそれほど無さそうなものです。
そこで、同じクラスでライバルとなる空気清浄機を探してみると、この「KC-L50」の空気清浄の適用畳数=23畳と近い製品として、パナソニックの「F-VXT55」、ダイキンの「MCK-55」、ダイソンの羽根の無い「Dyson Pure Humidify+Cool(PH01)」あたりが候補となりそうです。
■「KC-L50」のライバルとなりそうな他メーカーの空気清浄機
メーカー | 製品 | 価格(目安) | 適用畳数 | 最大風量 | 加湿量 | センサー類 |
---|---|---|---|---|---|---|
シャープ | KC-L50 | 20,000円くらい | ~23畳 | 5.1㎥/分 | 500ml/時 | ニオイ・温湿度 |
パナソニック | F-VXT55 | 40,000円くらい | ~25畳 | 5.4㎥/分 | 500ml/時 | ニオイ・ひと・湿度・高感度ハウスダスト・照度 |
ダイキン | MCK55X | 41,000円くらい | ~25畳 | 5.5㎥/分 | 500ml/時 | ホコリ・PM2.5・ニオイ・温湿度 |
ダイソン | Dyson Pure Humidify-Cool(PH01) | 80,000円くらい | ~12畳 | 19.2㎥/分 | 350ml/時 | ホコリ・有害ガス・ニオイ・温度・湿度 |
結論から言って、機能で見ればライバル候補のどのモデルも選んでも、この「KC-L50」よりも優れた特徴を持つ製品となっています。
パナソニック「F-VXT55」とダイキン「MCK55X」は、どちらもこの「KC-L50」よりも少しだけパワフルな上に、「KC-L50」が持たないホコリセンサー(=ダストセンサー)を搭載していて、「F-VXT55」に至っては、人の存在を検知するセンサーや照度センサーまでも備えているセンサー充実仕様のモデルとなっています。
ダイソン「Dyson Pure Humidify+Cool(PH01)」は、空気清浄の風量自体はこの「KC-L50」よりも少なくなりますが、アプリとの連携機能や扇風機としても使える多彩さなどの特徴があります。もちろんハウスダストを検知するセンサーも搭載しています。
このように機能的にはライバルモデルに見劣りしてしまうにもかかわらず、この「KC-L50」が人気モデルとなっている理由として無視出来ないというか、最大のポイントとなっているのが、本体価格でしょう。
何しろ、パナソニック「F-VXT55」とダイキン「MCK55X」は4万円前後、ダイソン「Dyson Pure Humidify+Cool(PH01)」に至っては8万円前後という、ちょっとした覚悟のいる本体価格になっているのに対し、この「KC-L50」は2万円を切るだいぶ魅力的な価格設定となっているのです。正直なところ、ここで挙げたライバルモデルとは全く別次元の価格の製品と言えるでしょう。
価格だけで考えれば、もう少し小型のモデル、例えばアイリスオーヤマの「HXF-C40」などが対抗馬となりそうですが、「HXF-C40」は適用畳数17畳の製品で、本体価格はやはり2万円前後となっていてそれほど変わりません。同じ価格帯であれば、パワー、そして一応プラズマクラスターもあることを加味して、この「KC-L50」の方がだいぶ有利なポジションにつくことが出来そうです。
空気清浄機にとって、最も重要な要素を風量とフィルター構成だと考えて、センサーなどの付加的な機能については妥協するという選択は十分に現実的なものです。
最低限の機能を備えたコストパフォーマンスの高い空気清浄機を探したとき、この「KC-L50」が有力候補として浮上してくるのは当然のことと言えるのかもしれません。
■KC-L50のスペック
発売 | 2019年10月 |
サイズ | 幅399×奥行230×高さ613mm |
重さ | 7.5kg |
適用畳数(空気清浄) | ~23畳 |
風量 | 1.0→2.8→5.1㎥/分 |
運転音 | 20→38→52dB |
消費電力 | 3.1→13→54W |
センサー | ニオイ・温度・湿度 |
加湿量 | 200→400→500ml/時 |
タンク容量 | 約2.5リットル |
交換品 | 集塵フィルター(10年)・脱臭フィルター(10年)・加湿フィルター(10年)・Ag+イオンカートリッジ(1年) |
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