アイリスオーヤマ 衣類乾燥除湿機 ヒーター付き DCC-6513
除湿乾燥機の上にサーキュレーターをくっつけてしまった大胆な製品です。
要するに服を乾かせばいいんでしょ?
そんな声が聞こえて来そうです。
しかし、除湿乾燥機で湿気を取りつつ、風をゴーゴー吹き付けてやれば、確かに服は早く乾きそうな気もします。
しかも、この「DCC-6513」はヒーターを搭載しているので、温風を吹き付けることが出来るというのです。
おおー。
除湿はコンプレッサー式だというのに、ヒーターまで積んでしまうという、なかなかの力技系製品のようです。
、、、ただ。
この「DCC-6513」が2kgの衣類を乾燥させるのに要する時間目安は約150分となっています。
え?
除湿をしつつ、ヒーターで温めつつ、風もビュービュー吹きつけつつ、150分?
、、、。
残念ながら、これはそれほど早い乾燥時間ではありません。
この「DCC-6513」は1日の除湿量目安が約6〜7Lと確かに元々それほどパワフルな除湿能力を持っている訳ではありません。
しかし、この150分という時間は同じ除湿量10L未満の製品と比べてみても、ちょっと見劣りしてしまう数字なのです。
例えば、除湿量6L前後のコロナ「CD-P6313」の場合、2kgの衣類の乾燥時間目安は130分となっています。
その差、20分。
しかも、コロナ「CD-P6313」はヒーターを搭載していません。
つまり、消費電力が全く異なって来ます。
この「DCC-6513」は150分で2kgの衣類を乾燥させるのに、約2000Whの消費電力量=約40円の電気代を要するのに対し、コロナ「CD-P6313」は約8円前後と実に2割程度の電気代で同じ2kgの衣類を乾かしてしまうのです。
、、、。
これは、ちょっと厳しい結果です。
この「DCC-6513」の場合、ヒーターをONにした時の消費電力が800Wというのが大きなネックになっています。
実は、ライバル製品のメーカーであるコロナにもコンプレッサー式除湿+ヒーターという製品(CD-H1013)がありますが、ヒーターをONにした時の消費電力は530Wに留まっています。
そして、ヒーター付のコロナ「CD-H1013」がヒーターを使用した時の2kg衣類の乾燥時間は、なんと59分となっているのです。もちろん、その時の電気代も約12円と少なくなっています。
、、、。
コロナ「CD-H1013」は除湿量が約10Lと、この「DCC-6513」よりもパワフルな製品なので、同列には扱えないわけですが、パワフルな上に、消費電力も少ないとなると、「DCC-6513」としては立場がありません。
頭に付いているそのサーキュレーターはいったい何をしているのか、とちょっと小突いてやりたくなりそうです。
メーカーのアイリスオーヤマは大きな企業ですが、家電業界では新参メーカーです。
暖房・空調関連製品で揺るぎない立場を確保しているコロナ製品と正面から争うのは、まだちょっと分が悪いのかもしれません。
しかし!
このちょっと小突いてやりたくなる頭のサーキュレーターが、他のメーカーの製品に無い特徴であることも確かです。
除湿はせず、サーキュレーター単独での運転も可能です。
サーキュレーターをメインと考えて、ついでに除湿もしているんだよ。と考えれば、むしろ使い勝手の良いサーキュレーターとなるかもしれません。
さらに、コロナの除湿乾燥機と同時に使用すれば、より除湿効果を高めることも可能です。
まあ、普通にサーキュレーターだけを購入すれば、済む話かもしれませんが。
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