パナソニックの加湿空気清浄機、プレミアムモデルです。
木目調↓
ホワイト↓
この「F-VXR90」は花粉対策能力の高さを前面に出しています。
花粉症は日本人の30%以上、統計によっては40%近くの人が悩まされていると言われる国民病です。
日本での花粉症の特徴として、症状を持つ人の80%近くがスギ花粉の影響を受けているということが言えるでしょう。そして、スギは日本特有の木でもあるため、スギの花粉症に悩まされているのは、世界でも主に日本と東アジアの一部だけという、ある意味ローカルな問題となっています。日本メーカーであるパナソニックが花粉症対策に取り組んでくれるというのは頼もしい感じがします。
そんな花粉症対策の最前線に立とうというこの「F-VXR90」には、その名もズバリの「花粉撃退テクノロジー」が搭載されています。
「花粉撃退テクノロジー」とは、花粉を無力化することが出来るというパナソニック必殺のイオン兵器「ナノイーX」を空気中に放出すること、そして、強力な空気の流れを生み出す「ダブルフロー花粉撃退気流」で花粉を吸い込むこと、この2つの機能から成り立っています。
、、、。
イオンを出すこと。
花粉をたくさん吸い込むこと。
「花粉撃退テクノロジー」って、それだけなの?
「花粉撃退」という勇ましい言葉から特別な何かを想像してしまうせいか、ちょっと肩透かしな感じもしてしまいます。
イオン兵器については、その種類は微妙に異なるものの、シャープやダイキンなど国内で多く流通しているメーカー製の空気清浄機には普通に搭載されています。
花粉を吸い込む能力についても、まさにその能力の高さこそが空気清浄機の根幹とも言えるでしょう。
つまり「花粉撃退テクノロジー」とは、要するに空気清浄機としての基本的なところで勝負しますよ、ということなのだと思われます。
まず、イオン兵器「ナノイーX」は、単に花粉を抑制するだけでなく、様々なウイルスやアレル物質にも効果があり、脱臭や美肌効果もあるというミラクル兵器です。名前から想像出来る通り、パナソニック伝統の「ナノイー」の強化版です。普通の「ナノイー」の10倍もの活性酸素を含んでいるらしく、その分効果も高いのだそうです。
まあ、似たような効果をシャープの「プラズマクラスター」やダイキンの「プラズマイオン」といったイオン兵器もうたっていて、しかも幸か不幸か、ミクロの世界の話なのでその効果が分かりにくいという特徴があります。ただ、この「ナノイーX」の場合、少なくともただの「ナノイー」よりは効果があると断言することは出来るでしょう。
そしてまた評価が難しいのが、この「F-VXR90」の花粉を吸い込む能力です。
花粉を含む汚れた空気を吸い込む能力≒綺麗な空気を吐き出す能力です。
この「F-VXR90」の風量は最大で8.7㎥/分です。
かなりのハイパワーモデルではありますが、最高レベルではありません。
しかし、この「F-VXR90」の「ダブルフロー花粉撃退気流」は、ルーバーの働きによって、花粉などの大きめの粒子も効率よく吸引できるのだそうです。これは単純に空気を強く吸い込むのとは別の工夫なので、同じ風量であれば、より多くの花粉を吸い込んでくれそうな感じはあります。実際、2015年発売の同じパナソニックの空気清浄機「F-VXL90」は、最大風量がこの「F-VXR90」と同じ8.7㎥/分ですが、メーカーによるとこの「F-VXR90」の方が、約2倍多く花粉を除去してくれるのだそうです。
どうしても仲間内での比較となってしまい、この「F-VXR90」がどれくらい優れているのか、今一つはっきりしないところがありますが、少なくとも同じパナソニックの空気清浄機であれば、この「F-VXR90」が今のところベストのモデルだということは間違いなさそうです。
ただ。
確かに2015年発売モデルである「F-VXL90」と比べれば優位に立てるのですが、2016年発売の「F-VXM90」からは、必殺「ナノイーX」も、「ダブルフロー花粉撃退気流」も搭載されています。そしてそれは、この「F-VXR90」の1つ前のモデルとなる2017年発売の「F-VXP90」も同様です。
というか、この「F-VXR90」は、1つ前のモデルとなる「F-VXP90」、そして2つ前のモデルとなる「F-VXM90」と実質的な機能は全く同じです。本体サイズはもちろんのこと、風量などの仕様も全く変わらないのです。ほぼ同じ製品と言ってしまっても、それほど間違いではないでしょう。
唯一、この「F-VXR90」には、花粉などの大きな粒子を感知したときに本体前部で「花粉撃退切替サイン」が点灯して教えてくれるという新しい機能が付いています。
「花粉撃退モード」は、センサーの感度をアップしたり、湿度を高めにキープしてくれたりして、部屋の中で花粉が舞い散るのを少しでも抑えようという運転モードですが、新しい「花粉撃退切替サイン」は「花粉撃退モード」にした方が良いことを教えてくれるだけで、自動で「花粉撃退モード」に切り替わるわけではありません。そして「花粉撃退モード」自体は、旧モデルにも搭載されているのです。
うん、これは微妙です。
無いよりは、あった方が良いかもしれませんが、これが無いと空気清浄能力が変わってしまうというほどの機能ではないので、この機能を持たない旧モデルと大きな違いを感じることはそれほど無さそうな気もします。
この「F-VXR90」は、豊富なセンサー類に基づく自動運転が出来、それなりに強いパワーがあり、加湿量も高い加湿空気清浄器です。空気清浄機として何か弱点があるモデルではありません。
ほぼ同じ仕様となっている旧モデルが安く出回っていないか、まずは探してみるという選択が賢明だとは思いますが、値段も含めて細かなことはあまり気にしないから、とりあえず使えそうな空気清浄機が欲しい!という場合、うってつけの候補となりそうなモデルということは言えるでしょう。
■F-VXR90のスペック
発売 | 2018年8月 |
サイズ | W398×D268×H640 |
重さ | 11.8kg |
適用畳数 | 40畳(空気清浄) |
風量 | 1.1→3.1→8.7㎥/分 |
運転音 | 18→34→55dB |
消費電力 | 5.5→11→88W |
加湿量 | 300→450→870ml/h |
タンク容量 | 約4.0L |
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