日立のDCモーター搭載扇風機です。
HITACHI ハイポジション扇風機(DCモーター) リモコンタイプ HEF-DC1000
「毎日の暮らしに、いつも 快適で心地よい風を」というキャッチコピーが付いていますが、何だかそれっぽい言葉を羅列しただけという感じもします。
しかし、日立初(たぶん)のDCモーター搭載扇風機ということもあって(たぶん)、この「HEF-DC1000」にはわざわざ特設サイトが作られています。
特設サイトの中では、この「HEF-DC1000」の特長が4つあげられています。
しかし残念ながら、そのいずれも「あっ」と驚くほどのものではありません。
1つめは「白を基調としたスタイリッシュなデザイン」です。
「スタイリッシュ」とは何なのか、人によって意見が分かれるのでしょうが、製品画像を見る限りでは「白を基調とした無難なデザイン」と言い換えることも出来そうな感じがします。
2つめは、「風量8段階」です。
DCモーターを搭載したことにより、微風の運転が可能となっています。他社のDCモーター搭載機には風量調整が8段階より少ない製品もありますが、もっと多い製品もあります。パナソニック、シャープのメイン製品が8段階。東芝は7段階。まあ、8段階にしておけば問題になることはないでしょうが、アピールとなるほどの風量調節ではありません。
3つめは、「上方向角度調節約90°」です。
真上に向けることが出来るため、サーキュレーター的な使用が可能というものです。これは便利です。しかし、昨年あたりから他社で出始めた製品との類似機能なので、特別新鮮味はありません。
4つめは、「快適操作のタッチキー」です。
タッチキーは確かにスマートな感じがします。しかし、もちろんタッチキーで操作出来る扇風機は、この「HEF-DC1000」に限りません。
他に、特設サイトでは「ラク家事アドバイザー」なる方がこの「HEF-DC1000」を推薦していますが、その理由として「1年中使えるから収納場所いらず」という点をあげています。
いつも使うものだから、別にしまわなくても良いんじゃないですか?
収納しようとしなければ、収納場所は不要になるという、目からウロコの大胆かつシンプルな理論です。本当にそれで良いのかどうか、ちょっとためらうところもありますが、さすが!ラク家事アドバイザーということなのでしょう。
もちろんこのアドバイスは、サーキュレーターとして使用可能な扇風機全てに当てはまってしまう訳ですが、一応この「HEF-DC1000」は「スタイリッシュなデザイン」なので、リビングに違和感なく置いておける(1年中)ということになっています。「スタイリッシュ」じゃない扇風機の場合は、恥ずかしいので収納しておく必要があります。たぶん。
パッと見では気付きませんでしたが、メーカーはこの「HEF-DC1000」の「スタイリッシュ」さには案外相当な自信があるということなのかもしれません。
というか、「スタイリッシュ」さを除いてしまうと、総じてこの「HEF-DC1000」にはコレという特長がないので、何だかパッとしない印象を受けてしまうかもしれません。キャッチコピー同様、「無難」なところを狙いました的な感じが濃厚に漂ってしまうのです。
だいたい特にブランド名が無く、「HEF-DC1000」と型番のみで呼ばざるを得ないところも、今ひとつ親しみが湧きにくい原因となっているかもしれません。
しかし、この「HEF-DC1000」は日立では最上位となる扇風機です。実のところ、扇風機に求められる機能はほとんど搭載されています。
1時間刻みで最大9時間設定が可能な上、切・入同時設定も出来るタイマー。3段階の首振り機能。就寝時の運転での減灯・消音機能。リモコン。チャイルドロック。
そしてDCモーター搭載機では当然の要素でもありますが、もちろん消費電力は少なく抑えられています。最小1.6W、最大でも21Wと、他のDCモーター搭載機に全くヒケを取らない省エネ性能を有しています。それでいて風量も風速もそれなりにあります。
また、この「HEF-DC1000」は「組み立ていらず」となっていて、なんと羽根やガードが取付済の状態で納品されるため、箱から取り出したらすぐに使用が可能なようです。
扇風機の組み立ては元々それほど大掛かりなものではありませんが、組み立ての手間が無くて済むならその方が良いという人も多いでしょう。
ともかく普通に使える普通の扇風機が良いんだよ。
そういう需要にはしっかりと応えることの出来る、まあ「無難」な製品と言えるのかもしれません。
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