どこか無骨感も漂う、事務的なシンプルボディです。
日立 掃除機 紙パック式 ハイパワー530W CV-VP5 W ホワイト
凹凸が少なく丸みを帯びたボディもシンプルですが、そこから延びるホースの先の延長菅とその手元となるハンドル、そしてメインとなる床用ノズルまでもがすっきりとした外観となっています。
シンプルイズベストと言いますが、この「CV-VP5」の場合、シンプルな外観は特別狙ったものというわけではなく、製品の機能がシンプルなための結果としてのシンプルと言えるでしょう。
この「CV-VP5」には、日立の紙パック式掃除機の現行最上位モデル「CV-KP900H」のようなキレイな排気性能はありませんし、床用ノズルは自走するパワーブラシではなく、吸い込む空気の力で回転するエアーヘッドとなっています。
床用ヘッドには床面の種類を検知するセンサーもなければ、動きを止めた時に運転を停止するアイドリングストップの機能もありません。暗い場所を照らすLEDライトも無く、色々な場所を掃除するのに役立つ付属ノズルも、ごくシンプルな「すき間用吸口」しかありません。
まあ、それも当然でしょう。2020年発売で現時点(2021年1月)で30,000円以上する「CV-KP900H」に対し、この「CV-VP5」の発売は2010年、実勢価格で10,000円を切るモデルです。しかも、単なる昔のモデルというだけでなく、発売当時から価格の低さを最大のアピールポイントとしている筋金入りの低価格モデルなのです。
この「CV-VP5」には初めから紙パックが付属しますが、その紙パックは日立の純正紙パックで最低ランクとなる「GP-75F」です。ちなみに現行の紙パック式掃除機の最上位モデル「CV-KP900H」の場合、付属する紙パックも最高ランクの「GP-2000FS」となっています。5枚入りで700円+税→1枚あたり140円となる「GP-75F」に対して、「GP-2000FS」は3枚で2,000円+税→1枚あたり約667円となります。紙パックの価格差が全てではありませんが、メーカーとしてはきっちりと差を付けているモデルということは言えるでしょう。
この「CV-VP5」は「小型・軽量」をうたっていますが、本体で3.3kg、ノズルとホースを装着した標準使用時の状態で4.5kgという重量は特別軽いというわけではありません。運転音も最大65dBと静音モデルとはほど遠いですが、重さにしても、運転音にしても、この「CV-VP5」より重たく、うるさいモデルも普通にたくさんあります。掃除機の性能にこだわる場合に、この「CV-VP5」が候補となる可能性は限りなく少ないと思われますが、値段を最重要視した場合には候補リストの中に浮上して来る可能性はあるでしょう。ちなみにこの「CV-VP5」にも、最上クラスの性能を誇る高級紙パックの「GP-2000FS」を装着することが出来るので、紙パック分は性能をアップすることは可能となっています。
■CV-VP5のスペック
発売 | 2010年2月 |
タイプ | 紙パック式 |
集じん容量 | 1.5L |
吸込仕事率 | 約80~530W |
消費電力 | 約300~1,000W |
運転音 | 約57~65dB |
サイズ(本体) | 長さ288×幅256×高さ214mm |
重さ(本体) | 3.3kg |
重さ(標準) | 4.5kg |
付属品 | すき間用吸口 |
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