なんと！コードレス掃除機が付いてくるロボット掃除機。エコバックスの「DEEBOT R98」

中国でトップブランドだというエコバックスは、様々なタイプのロボット掃除機を揃えていますが、この「R98」はそのラインアップの頂点に君臨する製品です。ロボット掃除機とコードレス掃除機がセットになっているという、なかなか変化球タイプのロボット掃除機となっています。



ECOVACS (エコバックス) ロボット掃除機 DEEBOT ゴミ自動回収 ハンディ掃除機付き 乾拭き・水拭き対応 DR98

ロボット掃除機が充電台に戻ってくると、充電台がゴミをロボット掃除機から吸い上げる仕組みになっていて、さらに充電台からダストボックスを取り外して組み立てるとコードレス掃除機にもなるという趣向を凝らした構成となっています。

ロボット掃除機に床の掃除は任せて、高い場所や狭い場所はコードレス掃除機を使って人間の手でササッと掃除してしまおうという、分かりやすと言えば分かりやすいコンセプトです。コードレス掃除機用のノズルも充電台にセットして置いておくことが出来るようになっていて、なかなか考えられている雰囲気はあります。

これは良いアイデアかもしれません。

コードレス掃除機を使い終わったあとにゴミを捨てれば、ロボット掃除機にゴミが溜まり続けてしまうようなこともなく、一石二鳥とは言わないまでも効率良くゴミ捨てが出来るというわけです。

ただ、問題はこの付属のコードレス掃除機の性能が全く分からないというところです。

運転音やフィルターの性能などが分からないのはともかくとして、連続で何分使えるのかということも分からないのは、いかがなものかという感じがします。

最高のコードレス掃除機が付属してくるなら、お得で便利ということになるのでしょうが、付いてくるのがあまり使えないコードレス掃除機なら、結局のところ、あまり使わないことになって、まるまるムダというか、むしろ邪魔という事態にもなりかねません。

しかし、少なくともロボット掃除機については期待できるところもあります。

この「R98」はレーザーを使った高性能なマッピング機能を持っています。そしてWi-Fiと連携させることで、高度なマッピング機能とそれを利用した遠隔操作が可能となっているのです。

Wi-Fiと連携させると、外出先からこの「R98」を作動させることはもちろん、スケジュールや、進入禁止エリアまで設定することが出来るのです。逆に言えば、この「R98」はWi-Fi連携が出来る環境でこそ真価を発揮するのであって、Wi-Fiが使えない環境では、かなり見劣りする製品となってしまうと考えた方が良いくらいかもしれません。

この「R98」は、クルクル回るサイドブラシでごみをかき出し、本体下の回転ブラシでゴミを取り込んでいきます。衝突防止や落下防止のセンサーは付いていますが、ゴミセンサーはありません。掃除の仕組み自体は、いたって普通です。基本的な掃除能力だけで言えば、この「R98」に対抗できるロボット掃除機はたくさんあるでしょう。

ただ、この「R98」は優秀なマッピング機能を生かして、掃除の途中でバッテリーが切れた場合は一度充電台に戻り、充電後に中断した箇所から掃除を再開することが出来ます。この機能自体はWi-Fiと連携させなくとも利用可能です。

また、本体後部に水タンクとモップを装着して、床を水拭きすることも出来るようになっています。しかし、この水拭き仕様の場合はそのまま充電することが出来ず、充電の際には水タンクとモップを取り外さなければならないという仕様になっているので、水拭きを重視する場合は残念無念な印象となってしまうかもしれません。

この「R98」は、たとえロボット掃除機として突出した性能は無くとも、Wi-Fiとの連携能力の高さと、水拭きが可能という合わせ技、そしてコードレス掃除機付きのダストステーションという変化球を持っていることで、一応他との差別化は出来ている製品と言えそうです。これで付属のコードレス掃除機が高性能ということになれば、有力製品ともなり得るポテンシャルがあるかもしれません。

ただ、この「R98」は価格についても、なかなかハイレベルとなっているので、結局のところ、コストパフォーマンスについてはそれほど高くないかもしれません。

■DEEBOT R98のスペック