無難なモデルが無難に進化したブラウン オーラルBの電動歯ブラシ「PRO2」

「世界の歯科医師推奨」を標榜するグローバルブランドである「ブラウン オーラルB」の現在の主力モデルと言っても差し支えないと思われる標準クラス製品です。

人気だった前作がさらに進化した無難な後継モデル

この「PRO2」は大ヒットモデル「PRO2000」の後継モデルとなります。

ブラウン オーラルBシリーズ独特の回転ブラシは高いブラッシングパワーを誇りますが、キレイに磨こうとするあまりに回転しているブラシを強く押し付け過ぎてしまうと、歯や歯ぐきを痛めてしまう危険性もあります。この「PRO2」の前作にあたる「PRO2000」は、ブラシを押し付け過ぎるとランプが光って教えてくれるほか、自動でブラッシングを弱めてくれる機能を搭載していました。

後継モデルであるこの「PRO2」は、前作「PRO2000」と同様の機能を備えているのはもちろんのこと、ブラシの押し付け過ぎの時に光るランプがリング状となって、本体のどこからでも見やすいように改善されています。さらに運転モードについても、ノーマルの「クリーン」と少し回転数を落とす「やわらかクリーン」のほか、ステイン落とし向けとなる「ホワイトニング」も新たに搭載されて3種類に増えています。

ランプが大きくなったせいなのか、バッテリーの持続時間が旧モデルの「14日間」→「12日間」へと短くなっていますが、これくらいであれば致命的な弱点とはならなさそうです。

もともと電動歯ブラシとして求められる基本的な機能を備えていた無難なモデルが無難に進化した手堅いモデルと言えるでしょう。

ラインナップが絞られたことでより重要度がアップ

最近のブラウン オーラルBのラインアップは「ジーニアスシリーズ」が無くなったことで、最上位の「IOシリーズ」に続くのが、この「PROシリーズ」となっています。最高の性能を求める人は最初から「IOシリーズ」を選択すると思いますが、「そこそこ使えるモデルなら良いかな」という人にとっては、中堅モデルとしてこの「PRO2」の重要度が増している感があります。

そして「PRO2」から下を見れば、この「PROシリーズ」下位モデルとなる「PRO1」や「すみずみクリーン」シリーズも存在しますが、これらのモデルはバッテリーがリチウムイオン→ニッケル水素やニカド電池へとランクダウンしていて、充電時間が伸びたり、使える時間が減ったり、さらにはブラシの回転数も低下していて、性能には大きな差があるモデルとなっていることも、この「PRO2」の存在感を高める理由となりそうです。

価格と性能のバランスを考えたときに、旧作から無難に進化しているこの「PRO2」が引き続き無難な候補として浮上する可能性は高そうです。ただ、「IOシリーズ」のラインアップが拡大されている影響で、実際の仕様と価格を比べてしまうと「IOシリーズ」の下位モデルが「PROシリーズ」の上位モデルであるこの「PRO2」にかなり接近してしまっているという懸念もなくはありません。「PROシリーズ」としてこのまま継続なのか、「IOシリーズ」に飲み込まれることになるのか、今後については少し気になるところです。

■PRO2のスペック
発売2020年10月
ブラシ振動数(上下)約45,000回/分(クリーン)
ブラシ振動数(左右)約9,900回/分(クリーン)
サイズ(本体)幅27.7×奥行30.5×高さ195mm
重さ129g
連続使用時間約12日間
充電時間約12時間
バッテリーリチウムイオン
運転モード3種(クリーン・やわらかクリーン・ホワイトニング)
付属ブラシマルチアクションブラシ(EB50)
その他付属品トラベルケース、充電器